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1)アレルギー疾患とは
アレルギー疾患には気管支喘息、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、花粉症、アトピー性皮膚炎、じんましん、薬のアレルギーなどがあります。アレルギー反応が起こる場所がさまざまであるために、現れる症状によって、内科、耳鼻咽喉科、皮膚科、眼科など各科を受診しなければならないことが多くなります。気管支喘息とアトピー性皮膚炎を合併している患者さんもおおぜいいますし、また、花粉症の季節にアトピー性皮膚炎の症状が悪くなることもよくあります。
皮膚科の医師で、気管支喘息に対する正しい認識をもって治療ができる先生は限られていますし、また、喘息の治療ができる内科医でアトピー性皮膚炎に対する治療を適切にできる医師もそれほど多くありません。そこで、数年前に今までなかった「アレルギー科」という科ができました。当院でも内科で不適切なアトピーの治療を受けたり、あるいは皮膚科で喘息に対する不適切な治療をされて症状の改善が全く見られないで受診される患者さんがかなり多くいます。
2)総合診療
当院では、総合的な診療を心がけて診察しております。アレルギーの原因物質(アレルゲンと呼んでいますが)に反応しやすいかどうか血液検査も実施しています。アレルギーの原因やきっかけを知っておくことは、症状を最小限にくい止めるためには必要な検査です。アトピー(アレルギー)体質があるかどうかは非特異的IgE値で、また各種アレルゲン(アレルギーの原因物質)に対する抗体も検査することができます。現在の保険制度が続く限りアレルギー検査は高い検査料金ですので診療機関としては心苦しいのですが、3割負担の患者さんで10項目くらい検査しますと、診察料を含めて7,000円くらいかかるのが普通です(薬代は別料金)。
3)診療の実際(ガイドラインの利用)
アトピー性皮膚炎にステロイド外用を使用してはいけないとか、喘息の治療によく使用されている吸入ステロイドに対する誤った情報がネット上にも溢れていて、治療がうまくいっていない患者さんが迷いを感じることが多いかも知れませんが、情報の質を見極めて、整理して、正しい選択をすることが最も大切です。当院でのアレルギー治療は、医学的な根拠に基づいて作成された「ガイドライン」(成人気管支喘息、小児気管支喘息、アトピー性皮膚炎)を基本的に活用した上で、患者さんそれぞれの特性に応じた治療を心がけています。健康保険の効かない特別な民間療法は一切行っておりませんのでご了解下さい。
使用する薬剤は、当院ではアレルギー疾患を総合的に診療していますので、内服薬だけでなく、点鼻・点眼・軟膏・クリームなどの外用薬も同時に処方しています。アトピー性皮膚炎とアレルギー性鼻炎などアレルギー疾患を合併している患者さんはも当院一箇所で治療薬の処方を受けられますので、他の科を受診する必要がありません。もちろん、当院で対処できない症状に対しては専門医に紹介しています。
気管支喘息の発作に対しては、院内での点滴治療も可能です。ただし、吸入ステロイド剤を中心とした長期管理治療がうまくいっていれば、ほとんど点滴の必要な患者さんはいません。頻回に点滴の必要な患者さん、あるいは入院治療の必要な難治性の喘息患者さんは喘息専門病院を紹介いたします。
4)その他
なお、気管支喘息やアレルギー性鼻炎に対して特異的減感作療法があります。原因となっている抗原を薄い濃度から皮下注射していき、次第に濃い濃度に上げていってアレルギーの原因物質に対する抵抗力を強くしてアレルギー症状を抑えようという治療法です。当初、患者さんの要望があれば実施する予定でしたが、アレルギー学会のガイドラインに基づいた治療によって大部分の患者さんは改善傾向が認められていますので、現時点で、減感作療法は実施していません。患者さんからの要望により今後実施を考えます。
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